衆議院議員 松野ひろかず HomePage

  

北京にて

人間の記憶は嗅覚と深く関わっているらしい。街を歩いていて、漂う匂いに特定の記憶がフラッシュバックすることがある。1年ぶりに北京に着いて、違和感を覚えたのは、何故なのかと考えた。「そうだ、排気ガスの臭いだ。」 いつも北京に着いて、排気ガスの臭いを嗅ぐと「北京に来た。」そう感じた。 今回の北京は排気ガスの臭いがしない。それが違和感の理由らしい。北京当局はオリンピックに備え、北京市内への自動車の乗り入れを規制した。周辺地域の工場の稼動制限、ナンバープレートが奇数の車が走れる日と偶数の車が走れる日が一日おきにある。マラソンの直前には、人工的に雨も降らせた。 僕が子供の頃、日本が高度経済成長期。やはり街には排気ガスの臭いがした。この臭いに懐かしさを感じるのは、子供の頃の記憶にリンクしているからだろう。初めて中国の地を踏んだのは、1989年、天安門事件の直後、まだ戒厳令のさなかだった。人民服姿が多く。街は自転車が溢れていた。この20年間の裏には、同じ国とは思えないほどだ。ここ数年は毎年訪れているが、一年毎に風景もファッションも変化している。 中国の変化は、世界や僕たちの国にも大きな関わりを持つ。経済・安全保障・環境・食糧・資源エネルギー。 遅れてやって来た大国、中国の発展は中国が望む、望まないに関わらず、21世紀の世界が抱えるあらゆる問題と繋がっている。 北京の子供たちが、将来排気ガスの臭いを懐かしく感じる日が来るのだろうか。

「国際スポーツ界は極めて複雑で政治的だ。」 通称「鳥の巣」と呼ばれるオリンピックのメインスタジアムのラウンジで、「新任の日本の文部科学副大臣でスポーツ担当だ」と自己紹介するとある国のスポーツ担当相がアドバイスした。その事は、様々なレセプションの席でも感じていた。オリンピックを初めとする国際スポーツイベントは、巨大なビジネス市場となっている。 現在、世界レベルでアスリートが勝利を得るためには、膨大な費用が必要だ。練習のための設備はハイテクノロジーであり、トレーニング、コンディション管理、戦略、情報分析など数多くのスタッフが必要だ。そのための資金の一部は、企業とのタイアップに頼らざるを得ない。 企業の側にもスポーツイベントや有力選手をスポンサードするメリットがある。 メディアにとってもスポーツは視聴率を稼げるコンテンツとなる。それぞれの思惑が結びつきビジネスとして成り立っている。 レスリング会場は、クィーンの” We Will Rock You ”が大音量で鳴り響きBGMとともに実況のアナウンスが会場を盛り上げる。イベントプランナーによる演出が繰り広げられる。競技をショーアップすることの是非は、それぞれ好みによるだろう。 伊調馨選手のレスリング63キロ級の金メダル獲得を目の前で見られたことは幸運だった。心から祝福したい。表彰式会場に君が代が流れ日の丸が掲揚されると純粋に感動した。浜口京子選手の銅メダルも立派だった。お疲れ様でした。

オリンピック選手村を視察した。何よりも警備の厳重さに驚く。ミュンヘンオリンピックまでは会場全体で数十億円だった警備費が、テロ対策でいまや数千億円単位にのぼるという。「平和の祭典を平和に実施する大変さ」という矛盾。 オリンピック選手村の食堂は、各国の料理がブッフェスタイルで並ぶ。宗教上の理由で選手ごとに食事に制限があるし、食の安全の問題もある。 何よりも難しいのは、ドーピング問題だ。食材の中にドーピング反応に結びつく食材が無いよう細心の注意を払う。選手が無意識の内に、この問題に巻き込まれることを防ぐためだ。 文部科学副大臣に就任と同時にWADA(世界ドーピング防止機構)のアジア地区選出の常任理事に就任した。現在のスポーツ界において最も深刻な問題がドーピング問題だ。 ドーピングによる記録の向上は確実なうえ、ドーピングの技術は常に発覚しないように改良され、そのチェックとイタチごっことなっている。9月にカナダのモントリオールで開催をされるWADAの理事会に出席する予定だ。

選手村レストランの出口でハンマー投げの室伏選手に会った。昨晩スタジアムで彼の投てきを応援した。残念ながら2大会連続のメダル獲得はならなかったが、その功績の偉大さに変わりはない。彼はIOCのアスリート委員会の委員に立候補していて、有権者は今回と前回のアテネオリンピック参加選手。投票場は選手村の中にあり、オリンピック閉会までが選挙期間で、随時投票する。 室伏選手は、選手の集まるレストランの前で選挙運動をしているのだ。選挙ポスターもあらゆるところに貼ってある。立候補者のパンフレットもある。選挙は僕のほうが先輩だけど限られた世界の選挙は、本当に大変だと思う。話をするとクレーバーで爽やかな青年だ。是非当選してパンフレットの公約にある「アスリートの競技環境の向上」と「世界の子供たちがスポーツによって健全に成長できる機会の提供」に向けて活動して欲しい。アスリートとしての更なる活躍とともに、今までの経験を生かして様々な分野での活動を期待したい。

P.S. 2016年の東京オリンピック招致に皆さんのご協力を。

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